私は子供を妊娠中に大きな病気をし、
生死をさまよった経験があります。
当時、お腹の中にいた子供はまだ4ヶ月でした。
後から聞いた話ですが、
手術前に家族は医師からこう告げられたそうです。
お母さんを優先で治療します。全身麻酔を使用するので、
もしかしたらお腹の子供は助からないか
何らかの障がいのある子供が生まれるかもしれません。
こう告げられたそうです。
10年経った今だと冷静に受け止められますが、
当時1分1秒も待てない状況の中、
家族はそれでも『お願いします。』と言ってくれた事を今でも感謝しています。
その後、お腹の中にいた子供はすくすく成長し、
無事にこの世に生まれてきてくれました。
しかし、私には病気の後遺症が残ってしまいました。
何をするにも家族の協力を得ないといけないし、
生きてきて当たり前に出来ていたことが
全くできない体になってしまいました。
頭の中がまるで幼児の頃に戻った様な感覚。
悔しくて悔しくてどこにぶつけていいか分からない感情に
押しつぶされそうな日々を過ごしました。
でも、出来なくなったことはたくさんあるけれど、
そのかわりに『当たり前を当たり前と思ってはいけない。』という
大切なことを病気から学ばせてもらいました。
病気から得たもののおかげで、人生が豊かなものに変わりました。
ピアサポーターとして活動をしたいと思ったきっかけは、
専門家ではないけれど『同じ立場』の人に寄り添う。
という言葉にとても縁を感じたからです。
私と同じように、突然の病気や事故で
障がいや後遺症を抱えてしまった方に寄り添いたい。
でも障がいの有無を問わず、同じ女性として、
そしてママとしても寄り添いたいと思ったからです。
(文責:Maico)