R4年度ピアサポーター養成講座③

9月29日、ピアサポーター養成講座の第3回が開催されました。

第3回は2部構成で、前半は「人間関係を築く方法を学ぶ」ということで、NPO法人やっぺす 副代表 萱場祐子様にご登壇いただきました。

まず初めに、人間関係がうまくいっていない時に感じる「ストレス=心の風邪」の状態から、抜け出す鍵となるのが「コミュニケーションの重要性」であるというお話しがあり
人間関係の中で起こっていることを分析するための方法として、交流分析(1950年半ば、アメリカの精神科医エリック・バーンによって開発された心理学)をご紹介いただきました。

交流分析の考え方では、「人は自分の中に3つの私を持っている」とされており
1.親のこころ(P/ペアレント)
2.大人のこころ(A/アダルト)
3.子供のこころ(C/チャイルド)
この3つのエネルギーの割合で性格が作られていると言われています。

そして性格診断の一種である「エゴグラム」を体験しました。
エゴグラムは交流分析をさらに細かく5つの要素に分け、数値化を行い図に表すことで可視化するために考案されたものです。
1.CP:理念力/支配的な親
2.NP:支援力/養育的な親
3.A:論理力/合理的な大人
4.FC:活発力/天真爛漫な子ども
5.AC:協同力/従順な子ども
それぞれの項目に10の質問があり、回答を数値化してグラフを作成します。
どの項目の数値が高くなっているかによって現れる性格をわかりやすくドラえもんのキャラアクターに例えて紹介していただきました。

自分の性格の特徴がわかったところで、次にアサーティブ・コミュニケーションについてお話しいただきました。
アサーティブとは自己主張することですが、アサーティブ・コミュニケーションは「自分も相手もOKな状態」にするためのコミュニケーションです。
まずは自分を好きになり、自分に自信を持つことで、相手のことも認められるようになると教えていただきました。

自分を好きになるために、まずは日常の小さなことから自分を褒めてみましょう!と力強いメッセージをいただいて前半は終了。

後半は「聴く為の手法を学ぶ」というパートで、NPO法人やっぺす 女性活躍推進事業部 片石久美様にご登壇いただきました。

ピアサポーターとして相談をお聞きするようになる時に、とっても大切な「傾聴」について教えていただきました。
「傾聴」とは、耳・目・心を傾けて真摯な姿勢で相手の話を聴くことですが、簡単なようで難しいですよね。

傾聴の構成要素としてロジャーズの3原則のお話もありました。ロジャーズの3原則は傾聴を身につける上で必ず理解しておきたい心構えでもあります。
1.共感的理解
2.無条件の肯定的関心
3.自己一致
その後は信頼関係を築く傾聴の進め方に加えて、それぞれのスキルについて教えていただきました。
特に「ピアサポートとくしま」では、共感の言葉というのを昨年度から大切にしています。
ただお話を聴くだけでなく、共感的にお話を聴き、相手の気持ちを汲み取って伝えられると満足度の高いお話ができます。

グループワークでの傾聴の練習をしてみて、「8割聴く」ことの難しさも、皆さん感じていただけたのではないでしょうか。
最後に、「聴き上手」になる、信頼関係を築く傾聴のポイントを振り返りました。
これからは日々の会話でも、傾聴を意識して「受け止めて、理解して、共感する」を実践していきたいですね。

次回、ピアサポーター養成講座第4回目は10/6(木曜日)、「-聴き方-を講義と体験を通して学ぶ」になります。
来週もみなさんとお会いできることを楽しみにしています。