「わたしは実母が嫌いです」
と言うと、ひきつった顔をして「信じられない!」「そんなこと言うもんじゃない」とたしなめられます。「お母さんがかわいそう」と言って私に説教を始める人も。
(もちろんそう思うようになった理由はそれなりにあるのですが)世間では「子は母を慕うもの」という考えが一般的なものなのでしょう。
母が嫌いな自分は、人の道に反しているようにも思えて、なるべくその感情に向き合わないようにしてきました。
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昨年度ピアサポーター養成講座で学ぶなか、受講生同士で相談の練習をしました。
ペアになり模擬で相談をしあうのですが、あるとき、「実母が嫌い」ということを思い切って言ってみました。
人でなしと思われるんじゃないか、と不安もありましたが、聞き手の方は、まったくそんな素振りもなく、もちろん批判もせず、私の話を丁寧に聞いてくれました。
「こんな話をしても大丈夫なんだ」とうれしい驚きがありました。
蓋をしていた気持ちを話せて、すっきりした気持ちになりました。
自分を認めてもらったようにも感じました。
母への気持ちは大きく変わりませんが、以前より落ち着いて接することができるようになったように思います。
みなさんも、Web相談を申し込むときには不安や迷いがあるかもしれません。
こんなこと相談していいのかな、変に思われないかな、とか。
でも、思い切って相談してみてください。
ピアサポーターは完璧な人の集まりではなく、「ピア」という言葉が表すように、同じようにそれぞれ悩みを抱えながら、それでも、困っている人の力になりたいという気持ちを持つ人の集まりです。
ズバッとお悩み解決!というのは難しいかもしれませんが、
すっきりした気持ち、そして、受け入れられた大事にしてもらった、という温かい気持ちを、きっと味わうことができますよ。