こんにちは、ピアサポーターのちーです。
私は映画が好きなのですが、
コロナの流行で映画を観に行く機会も減ってしまいました。
そんな中、DVDで昨年末に見た映画が、
私の中で2021年のナンバーワン映画になりました。
「あのこは貴族」です。
この映画には対照的なふたりの女性、華子と美紀が出てきます。
生まれながらにして、何もかも手にしているように見える華子と、
努力で這い上がり、自分の居場所を見つけるためにもがく美紀。
接点のないはずのふたりが、ある人を交点に出会い、
お互いに影響を受けることになるのです。
物語の終盤、華子が美紀の部屋を訪れ、
部屋の中を見せてもらうシーンがあります。
私はこのシーンがこの映画を象徴しているようで、とても印象に残りました。
小さなソファとテーブル、写真、化粧品…
いろいろなものが詰め込まれたひとり暮らしの部屋。
こんな狭い部屋、初めてなんじゃない?と訊ねる美紀に、
華子は首を振り、羨ましいと告げるのです。
「全部美紀さんのものだから」と。
幸せの定義は人それぞれだと思いますが、
私は、自分のことを自分で決められること、
その自由があることが幸せの第一歩なのだ、とこの映画を見てしみじみ思いました。
華子はいろいろなものを持っているように見えて、
一番大事な決定権は持っていない。
その危うさ、不自由さが、自分の息苦しさの正体だと
美紀の部屋を見て気づいたのではないかと思います。
その後、傷を負いながらも自分の手に決定権を取り戻した
華子の姿の清々しさに心打たれました。
もしこれを読んでいるあなたが、自分には決定権がない、
自由ではない、息苦しいと感じているとしたら、
ぜひ私たちピアサポーターに相談してください。
その原因が、ご家族であっても、環境であっても、経済的なことであっても大丈夫です。
話すことでまず気持ちが楽になり、その先の支援につながることができます。
相談してもらうことで、あなたが次の一歩を踏み出す力になりたいと思っています。
(文責:ちー)