R6_ピアサポーター養成講座①開催報告

令和6年度も、ピアサポーター養成講座が始まりました。
今年は初日から内容が盛りだくさんです!

まず最初に徳島県男女共同参画・人権課 大西課長よりご挨拶をいただきました。
「徳島県女性つながりサポート事業(以下:ピアサポートとくしま)」は、近年人との繋がりが希薄化しており、女性の孤独・孤立の問題が益々深刻化しているため、望まない孤独孤立により困難や不安を抱える女性の、社会との繋がりを回復する目的で実施しています。そして今年度もピアサポーターになる皆さんには相談者と近い立場で、幅広い方の役に立てることを期待しているとエールをいただきました。

 

次に運営団体である特定非営利活動法人GWEI理事 藤田より、当団体の紹介を簡単にさせていただきました。女性支援として実施している事業と、ピアサポートとくしまとの関連をお伝えし、コロナでこの事業が生まれた背景についても紹介がありました。

 

3番目は独立行政法人国立女性教育会館の渡辺美穂さんより、「男女共同参画センターと女性のエンパワーメント」についてお話をいただきました。
はじめに男女共同参画センターについてお話がありました。1999年に男女共同参画基本法が施行され、現在まで各県で男女共同参画センターは増えています。しかし、社会が変わり人口減少や女性の相談、直面する悩みも変化しているので今後は変化が求められるということでした。
男女共同参画センターは女性の相談なども行なっていますが、都道府県や市町村ごとに専門家などの配置も違っており相談できる内容が違うことも丁寧にご説明くださいました。

 

4番目は立教大学コミュニティ福祉学部福祉学科教授の湯澤直美さんから「困難を抱える女性への支援に関する法律の施行について」お話いただきました。
これまで売春防止法では女性と子供が支援対象として一括りだったものから、新法ができたことで女性が独立した対象となりました。「女性の人権が尊重され、安心して、かつ、自立して暮らせる社会の実現」というごく当たり前に見える視点がはっきりと法律に記されたことの意義は大変大きいものです。

戦後、女性相談支援センター・女性相談支援員・女性自立支援施設の3つが社会資源として活かされてきましたが、今回の法律では民間団体(NPO・NJO)との連携をしていこうという流れがあることでした。
新法では「困難を抱える女性」という表記がありますが、女性というカテゴリーで生きているが故に起こり得る困難は様々あり、困難を抱えているか否かの2択ではないということを意識した活動をこれからもピアサポートとくしまでは行っていきたいと思います。
「名前のない問題」「可視化されていない課題」に対し、私たちに何ができるのかをしっかりと寄り添いヒアリングしていくことが社会をより良くする第一歩になると感じました。

 

5番目は認定特定非営利活動法人日本NPOセンターの千代木ひかるさんから「NPOの女性支援」についてお話していただきました。
2022年に行われた「生きづらさを抱える女性への支援に関わる団体の活動実態調査の報告」という視点から、日本にどのような団体がどのような支援を行なっているかをご紹介いただきました。

ピアサポートとくしまでは専門家として心理士相談・弁護士相談をご利用いただける他、市町村の窓口や社会福祉協議会といった外部の支援団体にお繋ぎするケースが多いですが、女性支援は外部との連携がないと成り立たないというお話には非常に納得でした。
しかし、実際に困難を抱えている方の多くは相談機関に繋がれない・繋がりにくい・ハードルの高さなどの壁があるという実態についてもお話がありました。

徳島県内でも様々な団体・グループ・支援機関など存在はしているのですが、内容の都合により「いつ・どこで・誰が」という広報が難しいことも、今後の課題として挙げられました。

最後にご登壇いただいた皆様と日本NPOセンターの清水さんにファシリテーターとして加わっていただき、パネルディスカッションでそれぞれの立場でお答えいただきました。

<テーマ>
*女性というカテゴリでも、社会のカテゴリでも分断されている人達を繋ぐ工夫は何か?
*民間と行政の取り組み連携を更に強めるため、何が求められていると思うか?
*行政に対し民間団体から要望を伝えるなどのパイプを通すためのノウハウはあるか?

今回はそれぞれの立場からの女性支援の課題や大切さを盛りだくさんで教えていただきました。

 

私たちピアサポーターは、活動の意義・重要性を認識し、実際に利用者さんの顔を見て、声を聞いて、リアルを感じるからこそ継続していけるのだと思います。
今年度から受講し、ピアサポーターになる皆さんにも、ぜひ現場に出て肌で感じていってほしいと願っています。